登大路・至高のひと皿

『とろける食感。コク深いソースと共に』
~火入れの妙にうっとりと
オマール海老のロースト トマトフォンデュとブルゴーニュ風バターソース~

登大路・至高のひと皿 vol.7 フレンチにイタリアン。日本はもちろん、欧米のレストランでも花形的食材であるオマール海老は、北半球の大西洋沿岸に多く生息しています。浅瀬だけでなく、水深200メートルの深海まで、その生息域はかなり幅広いようです。
海底で暮らすオマール海老が好んで食すのは小魚や貝類。カナダ東海岸エリアは水質が良く、ミネラル分に富んでいるため、オマール海老のエサには事欠きません。そのため、甘みとハリのある肉質に育ちます。
流通が発達したことと、輸入元が徹底した温度管理や水質管理を行いながら空輸するため、近年は生で食べられる状態のオマール海老が手に入るようになりました。ご存知のように、オマール海老は立派なツメを持っています。輸送の際は動かないように結わえられていますが、油断は禁物。私も若い頃に挟まれた経験がありますが、それはそれは痛いんです。それぐらい元気が良いという証拠でもあるのですが…。
私は1尾400~500グラムのサイズを好んで使います。それ以上大きくなると食感が変わりますし、小さいとボリュームも甘みも足りません。まずは元気なところをお客様にご覧いただき、その後、厨房に持ち戻り、軽くローストします。ここで大事なのはツメと胴身を分けること。ツメの中の身は、カニ肉のような繊維感が少しありますので別に火入れしておきます。
レア感を残した部分と、火が入って締まった部分、双方の食感を引き出したオマール海老は、数種の香草の上に置き、客席でフランベします。そうすることで香草の香りが一層際立ち、かつブランデーの風味も海老の身に移ります。
ソースは、トマトと玉ネギの甘み、ニンニクのコクが楽しめる、フォンデュ・ド・トマトをたっぷりと。ブルゴーニュ地方の名物料理、エスカルゴに欠かせない、ニンニクとパセリ入りのバターソースも共に、火入れによって異なる肉質をお楽しみください。

※「活オマール海老の香草フランベ トマトフォンデュとブルゴーニュ風バターソース」は、12月~1月のディナーメニュー 18,000円(22,356円)のひと皿としてご用意しております。(食材入荷の都合上、予告なくメニューを変更することがございます。予めご了承ください)

① ツメ部分を取り分け、半身にしたオマール海老をオーブンに入れ、低めの温度で4~5分ほどローストします。
② ツメの方は香ばしく焼いてしっかり火を入れ、身を全部取り出し、ローストした身の上に乗せる。
③ バジルやセルフィーユ、タイムなどを敷き詰めた上にオマール海老を乗せ、ブランデーの香りを残すように、軽くフランベする。
④ トマトフォンデュ、ブルギニョンバターを彩りよく回しかけ、ニンニクの香りが立ったところをテーブルへ。

総料理長 仙石 耕一

フランスで三つ星レストランでの研修の後、くろよんロイヤルホテル料理長、リーガロイヤルホテル(大阪)レストランシャンボール スーシェフを歴任。

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