登大路・至高のひと皿

Vol.3 シェフ佐々木のスペシャリテ 寒さを吹き飛ばす、旨み濃き食材をたっぷりと

『懐かしく、新しく』

圧倒的な香り、立つ
黒毛和牛フィレ肉グリエ、宇陀牛蒡のクロッカン
[1月のディナーより]

宇陀牛蒡は大和野菜のひとつ。皮が輝いて見えることから金牛蒡とも呼ばれていて、肉質やわらかな品種です。特有の香りも味わっていただくために、旨み成分の元でもある皮はあえて残し、少しだけ繊維をたたいて千切りにします。同じく千切りにした人参と共に、ハチミツを煮詰めた調味料とポルト酒などで味付けをして、クレープ状の皮でシガー状に巻いておきます。
肉質しっとり、やわらかな黒毛和牛のフィレは肉汁を封じ込めるようにグリエ。ブロッコリーやアスパラガス、そら豆といった緑の野菜をたっぷり添えます。シガー状に巻いた宇陀牛蒡と人参は、澄ましバターで表面をこんがりと焼き、サクサクッとした食感を意味する、スイーツの世界でも人気のクロッカンに仕上げます。
この料理のポイントは、サーブした瞬間、お客様の五感を刺激する宇陀牛蒡の鮮烈な香りです。牛蒡のしなやかな食感と皮のサクサク感、赤ワインソースをまとったフィレ肉。噛むほどに、多彩な旨みがほとばしることでしょう。

昭和に思いを馳せる
ぶりとフォアグラのカークパトリック
大和春菊ソース
[2月のランチより]

カークパトリックと聞いて、牡蠣を連想されたお客様は、フランス料理に精通されている方と推察します。今の若い料理人は、おそらくほとんどが知らないと思いますが、カークパトリックは、牡蠣の養殖で知られるイギリスの地名と記憶しています。彼の地で愛された郷土料理を佐々木流にアレンジ。牡蠣のプリッとした食感とクリーミーなコクを愉しめるよう、その役目をフォアグラに託してみました。あふれ出る旨みを受け止めるのは、北の荒海から届く脂の乗った寒ぶり。皮と血合いを取り除き、オーブンでふっくらと焼きます。
寒ぶりはすっきりと上品な味わいに。多くの方が抱かれているイメージを一新する仕上げにしています。フォアグラのリッチな風味との間を取り持つよう、ソースにはほのかな酸味と甘みを持たせました。繊維をつぶし過ぎず、一方で舌ざわりは損なわないよう、細心の注意を払ってペースト状にした、大和春菊のさわやかな香りとともにお楽しみください。

「1月のディナー」12,000円(14,904円)

  • 食前のお楽しみ
  • ふくのマリネ、大和まなとカブの菜園サラダ、キャビア添え
  • ボルシチとフォアグラソテー、植村さんのカプチーノ仕立て
  • 細巻海老と編み笠茸のスフレ、絹の道ソース
  • 黒毛和牛フィレ肉グリエ、宇陀牛蒡のクロッカン
  • デザート
  • コーヒー 小菓子

「2月のランチ」4,000円(4,968円)

  • コーンスープ奈良産醤油のグラッセ
  • 鮪、オレンジ、大和芋のクレソンのプロヴァンサル
  • ぶりとフォアグラのカークパトリック大和春菊ソース
  • 特選牛フィレ肉網焼き、地ビール風味
  • デザート
  • コーヒー 小菓子

※( )内の料金は税金・サービス料を含みます。 ※食材調達の都合上、一部メニューを変更する場合がございます。何卒ご了承くださいませ。