万葉集の時代
~「日本最古にして最高の歌集」~ 日本文学研究の第一人者であったドナルド・キーン氏が、「体験と心情を直截(ちょくせつ)に表現した日本最古にして最高の歌集」と賛辞した「万葉集」は、7世紀から8世紀後半までを中心に詠まれた4500余首の歌を20巻に収めた歌集です。しかし、この歌集がいつ、誰によって、どのような目的で編まれたのか明確には分かっておらず、万葉集という名前の由来も解明されてはいません。多くの謎が残されているにも関わらず、私たちに古代の様子を生き生きと伝えてくれる万葉集とは、いったいどのような歌集なのでしょうか。今回から数回、万葉集について奈良とのかかわりを中心にご紹介します。
続きを読む- 文化