登大路・至高のひと皿

『山と海の夏の味を、コク深く』
磯の香りと旨みを塩釜焼きでとじ込め
みずみずしい大和の伝統野菜と

鯛などの塩釜焼きは、日本料理ではポピュラーですが、ヨーロッパでもこの技法はよく用いられます。私が腕を磨いたスイスのホテルは、スズキの塩釜焼きが名物でした。肉類を調理するのにも向いていて、肉質がしっとり柔らかく仕上がります。私の好きな火入れ法のひとつです。

温度管理がしっかり行える昨今は、一年を通して鮮度抜群の活け鮑が手に入るのですが、やはり夏のイメージが強いのではないでしょうか。当レストランでも鮑をお好みのお客様が数多くいらっしゃいますので、毎夏のスペシャリテとしてご用意しています。

鮑は殻つきのまま、磯の香りを添えてくれる海藻の上に身が下になるように置き、水で練った粗塩の“衣”で密封。オーブンで蒸し焼きにします。塩衣を通して身に熱が入っていくため、旨みを逃すことなくふっくら仕上がります。中心部は鮮度を微かに感じられるレアな仕上がりに、全体としてはむっちりと弾力があり、その二面性が楽しめるように火入れを加減しています。お客様の前で塩釜を割り、鮑を殻から取り出す瞬間、切り分けるライブ感も共に味わっていただきます。

今年の鮑のパートナーは、奈良県が誇る大和の伝統野菜「大和丸なす」。アラカルトでご提供する場合は、素揚げしてコクを加味するのも良いですが、コースの一品としては少し重くなりますので、120度のスチームで蒸し上げます。鮑の肝を蒸し焼きにして裏ごしし、エシャロット、白ワイン、フュメ・ド・ポワソン、生クリームなどを合わせて仕上げるクリーミーなソースと共にお召し上がりください。深いコクがあるソースからは、さわやかな磯の香りが。丸なすからは意外に感じられるほどたっぷりの果汁があふれ出ます。アクセントとして添えた「ひもとうがらし」も古くから親しまれている大和の伝統野菜。甘みと辛みが持ち味です。

※「活け鮑の塩釜焼き 肝の白ワインクリームソース 大和丸なす添え」は6月~8月のディナーメニュー
Menu Specialite 18,000円(22,356円)の一皿としてご用意しています。
※(  )内の料金は税・サービス料を含みます。
※食材の入荷上の都合上、メニューを変更することがございます。予めご了承ください。

★以下では8月のMenu Specialiteコースのお料理の一部をご紹介いたします。

①「黒滝村産あまごのコンフィ 胡瓜と黒オリーブのコンディマンのガルニール 大和まなのヴィシソワーズと苔石に見立てたポークパテのグジェール」
苔石に見立てたグジェール(シュー生地)をお客様の目の前で盛り付けたら、最初の一皿の完成。インパクトあるあまごのオードブルです。
②「三輪山本手延べパスタ麺をトリュフ香るコンソメジュレと共に」
そうめんで有名な三輪山本の手延べパスタ麺を、コンソメジュレと合わせた一品。贅沢に香るトリュフとともにご堪能ください。
③「黒毛和牛フィレ肉のグリエ ソース・ポルテュゲーズ」
柔らかく旨みの強いフィレ肉はトマトソースとの相性も抜群です。添えた野菜たちも夏を演出しています。
④「ブルーベリーのパヴェ フロマージュブランのソルベを添えて」
スタイリッシュなデザートが新登場!ひんやり冷たいパヴェやソルベとともに、夏の夜のひとときを優雅にお過ごしください。

総料理長 仙石 耕一

フランスで三つ星レストランでの研修の後、くろよんロイヤルホテル料理長、リーガロイヤルホテル(大阪)レストランシャンボール スーシェフを歴任。

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